ロックの名盤!ホテル・カルフォルニア/イーグルス
イーグルスは、ウェスト・コースト・ロックの象徴的存在にして音楽史を語る上で外すことの出来ない重要なバンドです。
76年リリースされた彼等の5作品目の「ホテル・カリフォルニア」は、70年代を代表する不滅の最高傑作で、全米アルバム・チャートを8週連続第1位を記録し、2つのグラミー賞も受賞や世界中で3,200万枚のセールスを記録するなど、今もなお、史上最も売れたアルバムの1枚として数えられています。
その中の代表曲"ホテルカリフォルニア"は、かなり深く重たい意味を持つ歌詞で解釈は諸説あります。カリフォルニアと言う響きとサウンドやハーモニーから、爽やかな歌だとイメージしている方もいらっしゃいますが、、、。
ある男が見知らぬカリフォルニアのホテルに辿り着くところから始まり、歌詞中にある「コリタス」が意味するのは、クスリを使った男性の幻想であり、クスリから抜け出すことが出来ない現実を表現しているといった説や、「私たちは1969年以来のスピリット(魂)をここには置いていないんです」という一節から、ベトナム戦争の泥沼化などによる、当時のアメリカの世相を歌ったのではないかとも言われています。
ティファニーとメルセデスの単語が出てくる一節については、ジャニス・ジョプリンへのオマージュとサマー・オブ・ラブの終焉を意味する説もあります。
そして、男は、現実へ戻るために出口を探しますが、夜警の男たちに、「チェックアウトは何時でもできるが、二度と離れることは出来ない」と言われ、このホテルカリフォルニアから実際に立ち去ることは出来ない迷宮だと、つまり、過去の失望や後悔など後ろ向きな感情が心に宿って、社会やコミュニティから一度離れた心はもう二度と戻せないという寓意だとする意見もあります。
とにかく日本人はおろかアメリカ人にも難解で幻想的な歌詞を持つ曲なのです。
ロックの名盤!地獄の軍団/キッス
1976年に発表されたKISSの最高傑作との評判の高い四枚目のスタジオ・レコーディング・アルバムです。
誰かが家の中で食事をし終えて、車のエンジンをかけるSEから始まる"デトロイトロックシティ"で幕を開ける名盤です。食事は何を食べていたのでしょうか?ナイフとフォークの音が聞こえるので、ハンバーガーでは無いようです。デトロイトだからケイジャン料理でもないでしょう。気になります。この曲は、キッスのライブへ向かう途中、交通事故で亡くなったファンの話をポール・スタンレーが耳にして作られました。
3枚目までのスカスカした音とは異なり、重厚な音作りになっています。ボブ・エズリンのオーバープロデュースは物議を醸しましたが結果、名盤の名声も得ました。
また、このアルバムからシングルカットされたバラード"べス"は、バンドサイドの思惑とは裏腹に大ヒットとなりました。
私は小学生の時、NHKのヤング・ミュージック・ショーの初来日武道館公演の模様を観て、ものすごいショックを受け翌日、「地獄の軍団」と「地獄のロックファイヤー」を手に入れ、毎日聴きまくっていました。
2012年、オリジナル・プロデューサー、ボブ・エズリンの手により最新リミックス盤が発売され、音の迫力が数段に上がりました。そして、’狂気の叫び’の未発表トラックも収録されましたが、ボブとの確執からエースのやる気が無く、代役のソロに差し替えられた理由が分かります。
また、ジャケットは、当時お蔵入りとなった、ALIVEツアー時のコスチュームを描いた幻のアートワークで復刻されました。